野球で”ランナーが自動的にスタートを切る”とは?仕組みを解説します

野球で”ランナーが自動的にスタートを切る”とは?仕組みを解説します

「テレビで野球を見ていると、実況が『ランナーが自動的にスタートを切ります』みたいなことを言っているけど、あれってどういう意味なんだろう。」

このような疑問に対し、この記事では

  • ランナーが自動的にスタートを切る条件
  • 自動的にスタートを切れる理由
  • ランナーがスタートを切るメリット

について解説していきます。

筆者について

・10年以上前からプロ野球に興味を持つ30代。
・月に1回以上現地で野球観戦。
・野球が好きすぎて、横浜スタジアムで係員をした経験あり。
・好きな球団は横浜DeNAベイスターズ。
・週1回草野球の練習に参加。

ランナーが自動的にスタートを切る条件

まず、カウントが以下のように当てはまる必要があります。

【カウント】
・ツーストライク
・スリーボール
・ツーアウト

そして、上記3つのカウント状況かつランナーが以下のように溜まっている場合、ランナーは自動スタートを切ります。

【ランナー】
・一塁のみ
・一塁と二塁
・一塁と三塁(一塁走者のみスタート)
・満塁

言い換えると、ランナーが二塁、三塁のときは自動スタートを切ることはありません。ではなぜ、ランナーは自動的にスタートを切れるのでしょうか。

ちなみに、この自動スタートのことをオートマチックスタートと言ったりします。

自動的にスタートを切れる理由はデメリットがないから

理由は、スタートを切ってもデメリットが一切ないため。普通の盗塁であれば、キャッチャーに刺されてしまうデメリットがありますが、先ほどご紹介した状況だとそれがありません。

簡単に説明すると以下のとおり。

・打者が空振りや見逃しでストライクになった場合
→チェンジ

・判定がボールでフォアボールになった場合
→盗塁は無効なのでランナーが溜まるのみ

・打者がヒットを打った場合
→ランナーはそのまま走ることができる

仮にランナー二塁、三塁の場面でスタートを切ってフォアボールになってしまうと、両者ともタッチをされた時点でアウトとなってしまいます。(盗塁は無効となりません)

なので、繰り返しですが、ランナー二塁、三塁のときや、ランナー一塁、三塁の場面での三塁走者はスタートを切ってはいけないのです。

ランナーがスタートを切るメリットは得点チャンスが増える

「別にランナーがスタートを切る必要って無いんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、もちろんメリットが。それは得点のチャンスが大幅に増えることです。

例えば、ランナーが一塁で自動スタートの場面になったとしましょう。ここでヒットが出ると、一塁、三塁、あるいは一塁走者は一気にホームまで帰ってくることができます。

ちなみに、ランナーが三塁にいると、キャッチャーはかなりプレッシャーを感じます。というのも、ピッチャーの球を後ろに逸らしたら、点数が入ってしまうため。

なので、キャッチャーによっては変化球のサインを出しづらくなったりするなど心理戦が繰り広げられるのです。

自動スタートのちょっとしたハプニング

自動スタートの条件になると、ランナーはまずスタートを切ります。しかし、打者がファウルを打った場合は、ランナーはせっかく走ったのにまた自分の塁へと戻ることに。

なので、打者がファウルを打ち続けると、ランナーは何回も走る必要が。まるで罰ゲームでダッシュをさせられているようなクスッとした場面が見られることが稀にあるのです。

以下の動画の0:54あたりからその場面が見られます。

中田選手は足を売りにしている選手ではないので、疲れてかわいそうですね。笑

まとめ

野球中継などでよく見るランナーが自動的にスタートを切る条件などをご紹介しました。

あと、ご紹介しませんしたが、自動スタートの条件が整っても、ピッチャーは牽制でアウトを狙うこともできます。

ただ、このケースはかなり稀。というのも、内野手が牽制を受ける準備をすると、守備範囲が狭くなってしまいます。なので、自動スタートの条件になったら、ポジションを変えて守備に徹するというのが一般的です。

こうした守備の位置は、テレビだとあまり見られないので、野球観戦に行った際に内野手がどういう動きをしているのかを見てみると、より野球が楽しめますよ。




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